4月から当クリニックで内科外来を始めています。
内科医の小橋重親先生です。
ご存知の方も多いと思いますが…
お鬚がトレードマークの先生です。
先生は消化器内科が専門ですが、漢方専門医でもあります。
外科医から内科医になられ、漢方医も目指した先生に漢方についてのお話を
聞かせて頂けたらと思い、漢方についてのコメントをお願いしてみました。
漢方治療 小橋 重親(日本東洋医学会認定 漢方専門医)が担当します。
私が漢方に興味を持つことになったきっかけを紹介します。
ところで、漢方を知らない医者でも大建中湯(ダイケンチュウトウ)が手術後のイレウスに効果があることは知っています。逆にイレウスに効果がある西洋薬は、実は存在しません、このため大建中湯は医者の中で有名な漢方(ほぼ唯一の)になっています。
私が7年目の医者の時に、57歳の男性がイレウスで入院してきました。2年前に、胃癌のため胃全摘術を受けていました。早速、イレウスに対して大建中湯を開始したところ、めまい、頭痛が出現。患者さんからは「大建中湯を始めてから頭痛が出現、大建中湯をやめてくれ」と言われる始末。仕方なく大建中湯を中止したところ、症状は軽減しました。
そこで「胃全摘後には六君子湯(リックンシトウ)が良い」という論文を見つけ、六君子湯を試したところ、イレウスも治り、めでたく退院となりました。
漢方がイレウスに効かなければ、それであきらめる医者が多いのですが、私は「なぜ大建中湯が効かなくて、六君子湯が効いたのか?」興味を持ち、漢方の世界にのめり込んでしまいました。
こんなエピソードがあったのですね。
漢方の世界は奥深いようですね。
これから、漢方の世界を小橋先生に少しずつ聞かせてもらいましょう♫